Column No.4
家づくりで利用したい住宅ローン・補助金 ・助成金のポイント
家づくりをすることになると、自己資金を用意したり、住宅ローンを組んだり、大きなお金が動くことになります。
そんな家づくりですが、実は新築住宅を建てる際には、補助金や助成金を受け取ることもできるのです。
でも、補助金や助成金については役所側から個別に通達があるわけではないので、「実は受け取れるはずだった補助金を受け取っていない!」なんてこともあるのです。
特に新築住宅の場合は、受け取ることができる補助金を合わせると、場合によっては100万円以上になることもあります。
そこで、新築住宅を建てる際に適応される助成金・補助金についてご説明します。
新築住宅建築時の住宅ローン控除について
住宅ローン控除は、正式名称を「住宅借入金等特別控除」と言い、家を取得する際に住宅ローンを利用し、その年の確定申告をすると受けることができる控除のことです。
住宅ローン控除の金額は条件によって変わってきますが、最大で400万円まで控除されます。
住宅ローン控除は、住宅ローン残高によって計算されます。
サラリーマン家庭の人は、住宅取得の初年度のみ自分で確定申告をするのですが、その後は勤務先にて「住宅ローン年末残高証明書」を提出すれば、勤務先が手続きをしてくれるケースが多いです。
新築住宅の補助金制度と助成金制度
新築住宅を建てる際の補助金や助成金の制度は、固定ではなく、年々少しずつ変わります。
まずは、新築住宅を建てる人向けの補助金についてご紹介します。
住まい給付金
住まい給付金は、新築時に受け取ることができる補助金の中で、最もメジャーなものです。
もともと住まい給付金は、消費税率の引き上げに伴い発生する、住宅取得時の負担を軽減しようと作られました。
2019年9月末までの消費税8%の給付金額と、2019年10月1日からの消費税10%になったあととで給付金額は変わります。
新しい住まい給付金に関しての税率の適用は、「住宅の引き渡し日」が基準になるため、2019年10月1日以降に引き渡しになると、消費税率10%での適用となります。
ただし、2019年4月1日よりも前に工事請負契約が終わっている場合は、2019年10月1日以降に住宅の引き渡しとなっても、8%税率が適用されることになります。
住まい給付金の給付要件は以下の通りです。
1.床面積が50㎡以上の自己居住用住宅
2.施工中に検査を実施し、一定以上の品質が確認された住宅(住宅瑕疵担保保険に加入、もしくは建設住宅性能表示利用している、瑕疵保険法人の現場検査で保険加入と同等レベルと認められているかのいずれかに該当する住宅)
3.2019年9月30日までは年収が510万円以下、2019年10月1日以降は年収775万円以下である「2.」の一定以上の品質とは、具体的には以下のうち、1つを満たす住宅です。
市町村補助基金
新築住宅を建てた場合、市町村によっては、国から補助金が出るだけでなく、独自の補助金制度を設けている自治体もあります。
新築住宅建築時に、太陽光発電設備や低炭素住宅など、省エネの住宅を建てている場合、自治体から補助金を出していることも多いため、各自治体に確認してみるとよいでしょう。
・新築工事費への補助や融資
・太陽光発電設備又はスマートハウスへの補助
・長期優良住宅・低炭素住宅への補助
各自治体からの補助金を受ける場合は、利用条件として地元の建設業者で施工していること、その市町村に居住する予定で建築していること、通常の税金をきちんと納めていることなどが挙げられます。
また、その年に自治体の補助金に割り当てられた補助金としての予算が残っていることが条件になります。
お住いの地域に、新築住宅を建てた際の助成金や補助金制度があるのかを調べてみると良いでしょう。
エネファーム設置補助金
エネファーム設置補助金は、新築住宅を作る際にエネファームを設置すると補助金を受けることができるというものです。
エネファームとは、別名「家庭用燃料電池」と呼ばれる、水素と酸素から電気と熱をつくる環境に優しい燃料電池システムです。
エネファーム設置補助金は、新築住宅などに設置を予定している個人や法人などに対して、購入費用の一部を国から支援するという補助金制度です。
・日本国内に住んでいること
・自ら補助対象の経費を支払うこと
・補助システムを受ける際
・ほかの国庫補助金を受給していないこと
・補助事業完了から6年の継続利用をすること
などの条件を満たすことで、最大で12万円の補助金が支給されます。また場合によっては、追加の補助額もあります。
※2019年度の補助金申請は、2019年7月よりスタートしています。
地域型住宅グリーン化補助金
地域型住宅グリーン化補助金は、省エネルギー性や、耐久性に優れた木造住宅を新築する際に、優良な住宅と判断された住宅に支給される補助金です。
※長寿命型(長期優良住宅)・高度省エネ型(ゼロ・エネルギー住宅)・高度省エネ型(認定低炭素住宅)・高度省エネ型(性能向上計画認定住宅)のいずれかに該当することが条件
地域型住宅グリーン化事業の目的として以下のことがあります。
・地域での木造住宅を増やしていくこと。生産体制の強化
・環境に対して負荷の低減
地域型住宅グリーン補助金は、省エネ住宅を増やしながら、地元の工務店の活性化も狙っていると言える取り組みだと言えるでしょう。
ゼロエネ住宅補助金(ZEH支援事業)
ゼロエネ住宅補助金はZEH支援事業の一環で給付される補助金です。
ZEH支援事業のZEHは「ゼッチ」と読み、Net Zero Energy Houseの略で、正味ゼロエネルギー住宅という意味です。
ZEHは住宅の高断熱化と、冷暖房設備の高効率化による大幅な省エネルギー性能が向上することを狙いながら、太陽光発電等でエネルギーを生み出していくというによってエネルギーを作り出すという創エネルギーの2つの柱がある住宅です。
建築前にZEH認定ビルダーに設計、建築を依頼し、ゼロエネ住宅を建てたいという旨を伝えて住宅を建てます。
補助金申請に関しては、ZEH認定ビルダーから申請後にZEH住宅の認定を受けて、補助金を受け取るという流れです。
まとめ
住宅ローンについて、各種補助金・助成金の種類についてご紹介しました。
これらの控除や補助金は、新築住宅を建てた全ての人に当てはまるわけではないのですが、該当する補助金があるか確認してみるとよいでしょう。