Column No.12
子育て世代や老後の暮らしに適した注文住宅の間取りとは?
注文住宅を建てることになったら、まず迷うのが間取りです。どんな家づくりをしたいかは、家族のライフスタイルによって違ってきます。
子育て世代は、子どもを育てやすいような間取りが必要ですし、年をとった夫婦が建てる家であれば、快適な老後を過ごすための間取りが必要です。
そこで、家族が長く住むことになる家づくりの重要ポイントになる「間取り」についてご紹介します。
時代の流れと間取りの変化
「間取り」とは、住宅のプランとなる部屋や配置のことです。一昔前は、1階にリビングや客間があって、2階部分に個室がたくさんある間取りが中心でしたが、現在ではあえて部屋を区切らず、大きなスペースを上手に活用しながら、家族みんなでコミュニケーションが取りやすいような間取りが人気です。
大きなリビングがある家、スキップフロアがある家など、家づくりや間取りは、時代によって変化しています。
時の流れで見ても人気の間取りは変わって行くように、個人ベースで考えると、家族の歴史とともにライフスタイルも変化していきます。
特に子育て世代と老後の暮らしでは、必要とする部屋数や間取りなど、家に関して求めるものも全く変わってきます。
そこで、注文住宅を建てることになった時、ライフスタイルに沿った間取りはどんなものがあるのかを詳しく見ていきましょう。
子育て世代におすすめの間取り
子どもが生まれると、家づくりをしようと考える人が増えてきます。子育て期間は親にとっても子どもにとっても大切な時期です。子育て期間に、親も子も快適に過ごせるようなスペースで暮らしを楽しむことができると、お子さんの健やかな心や、豊かな情緒面での成長に繋がりますよね。
子育て世代のライフスタイルは、お子さんの成長とともに変化します。赤ちゃんの頃はお子さんにつきっきりなのですが、だんだんとお子さんが自由に遊んで生きることができるようにと、親は見守り体制に入っていきます。
この時期、親子が同じ空間で過ごす中で、子どもはワクワクしながら自分の好きなことを見つけていけるような暮らしができることが理想です。
また、親にとってはお子さんを見守りながら家事を効率良く進めることが理想です。
そこで、子育て世代におすすめの間取りは、お子さんの見守りがスムーズにできる広いスペースを取ったLDK。ママが家事をする近くで、お子さんがのびのび遊ぶことができると、親子共々安心です。
家族が一度に集う広いリビングは、お子さんが成長して思春期に入っても、家族のコミュニケーションの場として灯をともし続けることができるでしょう。
また、子育て世代におすすめの間取りや配置として、大きめの日よけがついたテラスや、室内でも快適に遊ぶことができるプレイルームなども人気です。
また、外構を作る際にプールスペースや砂場スペース、親子で作る家庭菜園スペースなどを設けると、お子さんを外遊びに連れて行くことができない日も家の中でのびのびと遊ばせることができます。
老後の暮らしにおすすめの間取り
注文住宅を建てる際に、老後の生活のことを考えて間取りを考えていくと、バリアフリーをベースに考えられた間取りが選ばれることが多いです。
子育てをするときは、2階建てや3階建ての家づくりをするケースが多いのですが、ここ最近では、長く住むことができる家として、バリアフリーの平家を選ぶ人も増えてきました。
若い時には「少しの段差なら大丈夫」と思っても、たった数センチの段差で転倒してしまい、場合によってはそのまま寝たきりになってしまうこともあるのです。
転倒予防し、いつまでも元気で暮らすためにも、バリアフリーの家づくりを視野に入れることをおすすめします。
もしも車椅子の暮らしになったとしても、バリアフリーの家であればはるかに通行しやすいというメリットがあります。
2階建ての家に住んでいると、年とともに足腰が弱った時、だんだん2階へ上がることが億劫になってしまいます。高齢者の中には「2階は使わなくなってしまい、1階だけで生活するようになった」という人がとても多いです。
しかし、家の中に使わない部屋があると、そこに人が立ち入らなくなるため、家の傷みが進んでしまう可能性もあります。
ですから理想としては、1階部分のみの平家造りで、年をとっても何十年も長く暮らせる家を作ることをおすすめします。
若い時に家を建てると、場合によっては老後の暮らしのことまで考えずに計画を進めてしまうこともあります。もちろんその時々にあった暮らしをすることは大切なのですが、家は長く暮らすものですので、老後を見据えた間取りの家を建てるという選択も大いにあります。
また最近では、子育てが終わりひと段落した後に、終の住処としての新しい家づくりをする人も多くなりました。
そんな老後の家づくりにおすすめの間取りは、以下の通りです。
1.リビングとダイニングが隣り合う or 一続きのLDK
2.バリアフリーをベースに作られている
3.家事動線が考えられている
4.玄関を入ってすぐにいける和室がある
未来のことは何もわかりませんが、基本は自分の自立がベースです。だから、1階部分で全て生活できるような間取りにすると、もしもの時も安心です。
また、老人の介護、老老介護のことを考えると、水回りの配置にも要注意です。
通常の暮らしでは気づかないのですが、自宅で介護をすることになった場合、居室、お風呂、トイレの場所がそれぞれ遠く離れていると、介護をする時とても苦労します。
住宅会社では、老後や老人介護のことを見据えた間取りについても相談に乗ってくれますので、家を建てる際はあらゆるケースを想定した家づくりをすることも大切です。
まとめ
注文住宅を建てようと思っている人のために、子育て期間と老後などの目的別・間取りのポイントについてご紹介しました。
間取りについては正解や不正解はありませんが、一度建ててしまうと間取りの変更はとても大変です。
注文住宅を建てる前は、家族のライフスタイルをもとに、どんな家を作りたいかをじっくり計画立てていきましょう。